第2回タグラグビー東北大会

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 8月22日(日)、前日の雨も上がり、絶好のタグラグビー日和の中、山形県新庄市陸上競技場で、第2回タグラグビー東北大会が行われた。2回目を迎えた今大会には、キャップの大八木淳史氏、関東協会から、仲村清弘氏、飯原雅和氏、徳留誠氏の4名が講師として参加して頂いた。
 講習会に先立って行われた、開会セレモニーでは、山形県ラグビー協会事務局長熊谷雅志氏の切れのある開会宣言の後、山形県ラグビー協会副理事長東海林了氏の挨拶、そして講師紹介が行われ、講師を代表して仲村清弘氏より、ご挨拶を頂いた。そして注目の選手宣誓では、地元新庄工業高校ラグビー部主将真柄卓也君がOH!Tag Rugbyの精神に則った宣誓を行った。

続いて講習会では、キャップ大八木さんの面白おかしい絶妙なトークで会場は大爆笑?、いつしか参加者は、タグラグビーワールドへと引き寄せられていった。今回の参加者の中には、今日がはじめてのラグビーという小学生がおり、「ラグビーとは?」「タグラグビーとは?」など、丁寧な説明と実技が行われ内容の濃い講習であった。全体的な説明の後、分習方式で各コートに分かれチーム練習が行われた。この中で、初心者の子供たちを対象に仲村さんと飯原さんが中心となって、パスの仕方からランニングの仕方など、ラグビーの楽しさや喜びのわかる講習が行われた。ハツラツとした子供たちの表情に、引率してきた五十嵐先生も目を細めて喜んでいた。
そして、いよいよトーナメント。ここでハプニングが起きた。それは「かもしかBチーム」のメンバーが1名足りないという相談が本部にきた。その時、居合わせた大八木さんが、なんと、このチームに入ってプレーをしてくれることになったのである。かもしかBチームのメンバーは驚きと感激の表情を浮かべ、グランドに走っていった。その後を追いかけるように大八木さんが「練習しよかー!」、かもしかABチーム合同で練習が1時間びっしり行われた。この練習に大八木さんも汗を流し、「久々や、こんなん走ったのは」と。。  
今大会での初の試みとして、マイクがグランドを駆け巡る実況中継を行った。担当の丹教幸さんは大汗を流しながら選手以上に走りまくり、大会も盛り上げた。
さていよいよ、トーナメントである。
 まずは、アンダー60歳の部(5人の合計年齢が60歳未満)に目を向けてみよう。参加3チームで、チーム数は少ないものの、地元沼田小学校から白鳥の湖・黒鳥の湖の2チームがエントリーした。予選リーグでは優勝候補筆頭の仙台ラグビースクールが全勝で決勝トーナメント進出するものと誰もが思っていた。しかし、黒鳥の湖が大健闘し、今日がはじめてとは思えないプレーで0−0。これは面白い展開になるかと思われたが、黒鳥の湖が、白鳥の湖に破れたため、決勝トーナメントには、仙台ラグビースクールと白鳥の湖が進出した。決勝戦では、トライを取れば取り返されるの連続で、目の離せない好ゲームとなった。仙台RSの絶妙なパスワークと、白鳥の湖のスピードある突破力の激突で、コートを囲んだお父さんお母さんもヒートアップ。終了2分前で2点差を付け、仙台RSが優勝かと思われたその時、白鳥の湖が怒涛の攻めを続け、残り1分を切ったところで1点を返し9−8。尚も5回タグまで攻撃ができるというルールを活かし、ゴール近くまで進んだものの決め手を欠きノーサイド。仙台ラグビースクールが優勝を飾った。
オーバー60歳の部(5人の合計年齢60歳以上〜75歳未満)では、6チームがエントリー。1回戦山形一中Cを大差で下し勝ち上がってきたチームナニホイズは、準決勝で山形一中Aと対戦。両チームとも、攻撃・防御がすばらしく、常日頃の練習の成果が出てきている試合であった。その試合を制したのは、1回戦の経験が役だったチームナニホイズが7−6で制し、決勝へ進出。同士対決の1回戦を大差で制した山形一中Dが準決勝でチームナニスヤーと対戦。一進一退の攻防の末、5−5の同点でノーサイド。引き分けジャンケンを行い、チームナニスヤーが勝ち、決勝へ駒を進めた。決勝は仙台ラグビースクール同士の対決。選手よりも、コーチ陣が熱くなるシーソーゲーム。アンダー60歳の部に続いて、非常に見ごたえのある試合となった。パスワーク、ステップ、ディフェンスと、技術の高い試合を見せ、取りつ取られつの試合展開となった。その決勝戦をチームナニホイズが9−8で制し優勝を飾った。
オーバー75歳の部(5人の合計年齢75歳以上)での注目は、大八木さんが加入したかもしかBチームと、元日本代表の千田美智仁さんのいる仙台スターズで、共に1回戦から熱い戦いが展開された。仙台スターズは、昨年高校生相手に体力で負け、1回戦敗退。その汚名を返上すべく、1回戦山南1年チームと対戦。10分1本のハードな戦いをなんとか乗り切ったものの、終わってみれば、6−6の同点。ジャンケン勝負となり、何とか勝ちをおさめ、汚名返上の2回戦進出を果たした。2回戦では、またもや高校生チームの鶴黄組と対戦。鶴黄組も仙台スターズ同様1回戦をジャンケン勝負で勝ち上がってきたチームで、運だけ対決となった。この試合もまた4−4の同点でノーサイド。ジャンケン勝負となり、鶴黄組が勝ち、準決勝進出を果たした。かもしかBチームに目を向けると、1回戦、2回戦と安定した戦いで鶴赤組・ちんからAを下し、準決勝へ進出。準決勝では、東北クラブ選手権へ出場し、優勝候補の一角に数えられる山形ラガーと対戦。かもしかB対山形ラガーの試合は、スピード・スペースの使い方など、見所ある戦いで、準決勝にしておくのがもったいない試合となった。また、選手として参加していた大八木さんも必死になってタグを取りに行く姿は印象的であった。終わってみれば5−5の引き分けでジャンケン勝負。ジャンケンポン・あいこでしょ・あいこでしょ………永遠続いて5回目にして、なんと、かもしかBチームが勝利をおさめ決勝へ進出した。対するは、1回戦から際どい1点差ゲームを制し、準決勝では、仙台スターズに勝った鶴黄組を3−2で下し、勢いに乗る山南2年となった。注目の決勝戦は、若さの山南2年対うまさのかもしかBチームの戦いとなり、熱い戦いとなり、実況中継もヒートアップし、会場もヒートアップした。前半から先手先手と、決して相手に点数の先行をさせること無く、優位な試合を運びをしたかもしかBチームが優勝し、大八木さんを優勝メンバーとなった。「今日は、久々に勝ちにこだわった試合をした」と大八木さん。現役時代を彷彿させる動きで、観衆も感動する試合であった。
 閉会セレモニーのあとは、恒例の大ジャンケン大会anbハイパンキャッチゲームが行われ、大盛況の内に終了した。

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